生物多様性とは
この言葉はもともと「生物学的な多様性(Biological Diversity)」と言われ、意味は「生き物が様々に異なること」です。1985年、ローゼンというアメリカの生物学者の方が、はじめて「生物多様性(Biodiversity)」という形で使用した、とされています。
地球上には、まだ発見されていない物を含めて、3,000万種もの生き物が誕生したといいます。そして、さまざまな自然環境のもと、多種多様な生き物がお互いつながりあい、支えあって生きています。人間も、そのつながりの中にいるのです。
ところが、それまでの生物学者の研究は、そのつながりにフォーカスすると言うよりは、たとえば「熊という種を調べる」「森の生態系を調査する」など、種なら種、生態系なら生態系、そして遺伝子は遺伝子、と別個に研究を進めていたそうです。
そこへ、この「生物多様性」という視点があらわれ、生き物に関わる、上記の3要素がきわめて多様であり、しかも、互いの関係性の中で、深く影響しあっている、ととらえられるようになったそうです。